良いリーダーを目指すには深層心理を理解しよう
今のリーダーに求められる資質とは
リーダーとはどういう人かと尋ねられたとき、おそらく多くの人は「みんなの先頭に立ってグイグイ引っ張っていく人」といった事を思い浮かべるのではないでしょうか。
確かにそうしたいわゆるトップダウン式のリーダー像というのは、過去にも現在にも多く見られてきたものです。
いわゆる「カリスマ型」のリーダーということで、その下につく立場の人はリーダーの言うことを信じてついていく、という形になります。
ですがカリスマ型のリーダーが優れた能力を発揮したからといって、世の中全てのリーダーがそのように振る舞うのが正しいというわけではありません。
むしろ現代においては、さまざまな価値観や世代の人が一緒に行動をする場面の方が増えてきていますので、昔ながらのカリスマ型の組織運営ではうまくいかないというケースも多く出てきます。
カリスマ型リーダーシップのよいところは「全員で目標や価値観を共有できる」「命令系統が一つで部下たちへの指示がわかりやすい」ということでしょう。
しかしこれを成功させるためには、よほどリーダーに人望や社会的立場がなければならず、現代風の上下関係を意識しない働き方においてはなかなか成功させるのは難しいのが現状です。
従来型の「強いリーダー」が過去の日本を引っ張ったことは事実ですが、それはあくまでも下敷きとして多くの人が価値観を共有できていたから可能なことでした。
現代の多様性を重視する社会においては、むしろマイナスに働くことがよくあるのです。
そこで人の深層心理の動きを理解する必要が出てくるのです。
サーヴァント型リーダーシップのすすめ
現代のフラットな人間関係を好む若い世代に対応できるリーダーシップとして推奨されているのが「サーヴァント型リーダーシップ」です。
参考>>サーバントリーダーとは?組織を強くする「支援型リーダー」10の特徴
「サーヴァント型」というのは直訳すると「奴隷型」となりますが、これは決して悪い意味ではありません。
この場合の「サーヴァント」というのは部下を支えて伸ばすという意味で用いられているもので、より的確に和訳をするなら「支援型」や「奉仕型」といった言い方になります。
これは従来型のガンガン引っ張るリーダー像とはまったく逆で、むしろ部下として引っ張る相手の深層心理ををよく知り、その上でどうやったら実力を伸ばしていくことができるか、という点を考える役割です。
サーヴァント型リーダーとして仕事をするときのコツとしては、まず「相手の話を傾聴する」「問題に対して共感する」といったことがあります。
端的に言えば、「こうしろ」と指導をするのではなく、相手の適性に合わせてどうやったら自分で解決できるかを考えてもらうようにする、という事です。